【実施報告】第2回外国籍県民相談等に関する研修会

1. 目 的:相談対応の向上等を含めた相談業務に必要なスキルの習得のため
2. 日 時:2021年 8月20日(金)18:00~20:00
3. 開催形式:オンライン形式(ZOOM)での開催
4. 対 象:神奈川県内各市区町村の外国人相談窓口担当、国際交流協会、国際交流ラウンジ、NPO、市民団体、医療関係者、通訳、支援団体等
5.参加者:32名(講師・あーすぷらざ職員5名含む)
6.講 師:AMDA 国際医療情報センター 佐藤 琴恵 氏
7.テーマ:「全国から寄せられる多言語医療相談から医療と生活を考える」
8.内 容:
①講義 :60分(途中休憩5分)
②ワーク(事例検討):45分
③質疑応答・まとめ:15分

9.成 果:
今年度2回目の研修会は、AMDA国際医療情報センター佐藤氏を講師に迎え、依然猛威を振るう新型コロナウイルスの感染状況や医療体制など、医療関係者の声と患者や外国人住民の声を知り、支援者が心がけること、知っておくべき対応についてお話しいただきました。前回に引き続きオンラインで実施し、当日は医療従事者を始め、NPO、外国人相談窓口相談員など32名の皆様にご参加いただきました。

講義では、大きくAMDA国際医療情報センターについてと、新型コロナウイルス感染症関連についてお話しいただきました。AMDA国際医療情報センターの事業説明では、電話相談は42の都道府県からの相談があり、東京と神奈川県で全体の50%になることや、国籍別では87の国籍からの相談がありネパールの方からの相談が2番目に多いがネパール語は言語対応しておらず、やさしい日本語等で対応していること、相談者の約9割がなんらかの保険に加入している実態など、AMDA国際医療情報センターの基本的な内容から普段知る機会のない情報などに、興味深く聴いている参加者の姿が見られました。続いてAMDAの緊急プロジェクトの内容をご説明いただき、東京の感染者数が増えると相談の数が増える事や新型コロナウイルスの感染状況の変化とともに相談内容や対応にも変化がみられるとの話がありました。講義後の質疑応答では、病院での対面通訳の有無について、また医療通訳について、病院からの申込だけ受付ける事にした理由など、実際に病院等で外国籍の方と接している方からの相談が多く寄せられました。

後半のワークでは、新型コロナウイルスに関連したケースや日常で起こる医療相談に対して何ができるのか考えてもらうことで、参加者同士の意見交換・共有にもつながりました。各ケースで参加者から意見を出していただき、改めて医療現場で起きている問題や、外国籍住民が困っているケースなどを把握でき、対応などについても参加者同士が共有できる時間となりました。PCR検査について、ワクチンや副反応について、後遺症についてなど具体的な事例を紹介しながら、AMDAでの対応について解説いただきました。特に新型コロナウイルスの感染状況に伴い国や行政の対応が変化していること、災害対策と似ているところがあり、日頃よりセルフケアやシュミレーション(事前にサポートできる機関を調べるなど)しておくことが大切と最後に話がありました。

他にはアンケート結果から「コロナの状況が刻々と変わるため、対応の現状を伺えたことは有意義であった」「外国語が話せなくても相談にのれる体制・組織作りの必要性」「コロナ禍でのQ&Aの共有が必要と思いました。その為の地域の連携が日ごろから必要と思います」など、AMDAの活動が理解できた、また今後の連携への重要性を感じる内容のアンケート結果が寄せられました。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。アンケート結果も含めて、今後もよりよい研修会の場を設けたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。